コンサルティング事例
ケース 1:IT導入は目的ではない!
クライアントA社は、基幹業務(販売、購買、在庫、生産、会計)に情報システムを導入するプロジェクトを推進していましたが、システムベンダーから予定の倍額以上の見積りを提示され、困惑していました。 弊社は、当プロジェクトのレビューを依頼され、大きくは以下の問題点を指摘しました。
- IT導入を行う目的と、その目的を実現するための業務要件が不明確(単なる既存業務のIT化となっている)
- 開発・構築方針とアプローチが定義されていない(なぜパッケージシステムなのか。どのように導入するべきか理解がない)
- 費用対効果に基づく開発優先順位が識別されていない(何でもかんでもIT化しようとしている)
経営課題の解決という大前提を忘れ、いつの間にかIT導入が目的となっている企業は少なくありません。 その後クライアントは、プロジェクトの計画を見直し、業務改革をベースとしたシステム化アプローチを推進することで、十分な費用対効果を得ることができました。
ケース 2:良い製品、サービスだけでは売れない!
クライアントB社は、他社に比べて高性能、高品質の製品を製造していますが、なぜか売上が伸び悩んでいました。 弊社は、営業プロセスと営業ツールのレビューを依頼され、以下の問題点を指摘しました。
- 販売目標をどのように達成するのか、明確なシナリオがない
- 営業活動が場当たり的で、戦略性がない
- 製品の良い点ばかりをアピールしており、顧客に響く提案をしていない
どんなに良い製品でも顧客ビジネスの課題解決になっていなければ、オーバースペックとなるだけで購入には至りません。 その後、ソリューション営業のための活動定義と営業マンの課題解決力強化を実施した結果、成約率が向上しました。
ケース 3:研修の実施が目的ではない! Checkmate.
クライアントC社は、人材育成のため評判のよい研修を毎年実施していました。 どのような研修が可能か問い合わせを受けた弊社はヒアリングを実施し、研修以前に以下の問題があることを指摘しました。
- あるべき人材像が定義されておらず、教育で何を目指すのか不明確
- あるべき人材像に対して現在どのようなスキル・能力が不足しているのか把握できていない
- 上記に基づく中長期的な教育プランが設計されていない
担当部門は、毎年研修を企画・実施することが役割で、参加者は研修を受講することが目的となっています。 結局、研修ではなく、まずは中長期の経営計画からあるべき人材像とキャリアパスを定義し、教育・研修プランの作成を行いました。